みなさんは「口の中がネバネバしている」「口臭」「口内炎」「しゃべりづらい」などの症状はありませんか?
これらは「ドライマウス(口腔乾燥症)」のサインかも知れません。
最近、マスク生活や花粉症でこのような「ドライマウス」の症状が出ている人が増えています。
そこで、今回は「ドライマウス」についてお話ししたいと思います。
ドライマウスの原因
ドライマウスは、ストレスや薬の副作用などで唾液の分泌量が低下し、お口の中が乾燥する状態のこと。一日に分泌される唾液は1リットルほどですが、ドライマウス時にはその半分以下になるといわれています。
主に加齢による唾液分泌量の低下や、ホルモンバランスの関係で女性に起こりやすいといわれています。
マスクでの息苦しさや花粉症による鼻づまりで鼻呼吸がしづらくなると、口呼吸になってしまうことも要因です。
また「シェーグレン症候群」や「糖尿病」といった疾患の症状の一つとして現れたり、唾液の分泌を抑制する成分が含まれている薬(抗アレルギー薬剤等)が原因で引き起こされる場合があります。
ドライマウスのセルフチェック
セルフチェックをしてみましょう。
- 口の中がネバネバする
- 口臭が気になる
- 唾液が出ない
- 口の中が痛い
- 舌がひび割れている
- 水やお茶がないと食事ができない
- 食べ物の味がわかりにくい、今までと味が違う気がする
- 口内炎になりやすい
- 薬やサプリを複数服用している
- 口呼吸になっている
上記の項目が複数当てはまるようなら、受診をおすすめします。
ドライマウスの影響
ドライマウスになると、お口の中はもちろん、全身へとさまざまな影響を与えます。
1.お口の不快感
唾液量が減ってネバつきが生じると「噛む」「味わう」「話す」といった機能が低下し、日常生活でのお口の不快感へとつながります。
2.口臭
唾液による自浄作用の効果が得られなくなるため、口臭の原因となる嫌気性菌が増殖し、口臭の原因となります。
3.むし歯や歯周病
むし歯や歯周病の原因となるプラークを洗い流す役割の唾液が減少するため、プラークが停滞し、むし歯や歯周病ができやすくなり、進行させます。
4.感染症にかかりやすくなる
細菌やウイルスから体を守る唾液が減少するため、異物を含んだ空気を取り込んでしまい、風邪や感染症の発症リスクが高くなります。
ドライマウスの対処法
ドライマウスは日常の習慣を見直したり、唾液腺マッサージや表情筋トレーニングを行うことで改善が見込めるケースがあります。
・食事の際はよく噛む
・適度に水分補給を行う
・カフェインやアルコール、塩分のとり過ぎを控えめにする
などの対策で症状の改善に取り組みましょう。
また、唾液の分泌は体調と深くつながっているので、リラックスできる環境を整えることも大切です。
セルフチェックはいかがでしたか?
複数の項目に当てはまった方は、ドライマウスの疑いがありますので、受診をおすすめします。
歯科医院ではお口の中を診察し、歯肉や舌の状態を見たり、唾液の分泌量を測定することで診断を行い、唾液腺マッサージやお薬の処方などの治療で症状の改善を目指します。
まずは、お気軽にご相談ください。